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Apache Superset(Apache Foundation)

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Apache Supersetは、データ探索と可視化を行うオープンソースのBIツールです。もともとAirbnb社で開発され、現在はApache Software Foundationによって管理されています。

この記事では、Apache Supersetの特徴、導入事例、価格、基本機能について紹介します。

Apache Supersetの特徴

シンプルで使いやすいインターフェース

ノーコードのビジュアルビルダーと高度なSQL IDEを搭載しており、技術レベルに応じて適した方法でデータを探索できます。チャート作成やダッシュボード構築をブラウザ上で簡単に行うことができるため、専門知識がなくても視覚的にデータを分析できます。

多彩な可視化

標準で40種類以上の可視化に優れたタイプを搭載しており、折れ線グラフや円グラフなどの基本的なグラフから地理空間チャートまで、多様なビジネスニーズに応じた可視化が可能です。

幅広いデータソースへの接続

SQLベースのデータベースに対応しており、MySQLやPostgreSQLなどの一般的なデータベースはもちろん、Google BigQueryやAmazon Redshiftといったクラウド型データベースにも接続できます。大規模なデータ処理が可能であり、幅広いデータ分析に活用できます。

Apache Supersetの中小企業での導入事例

本来の業務に時間が使えるようになった

  • 業界:シェアリングサービス
  • 企業名:株式会社Luup

導入前の課題:データ抽出がデータチームの工数を圧迫していた

データチームにSQLを書いてもらう必要があり、工数の大半をデータ抽出作業に費やしていました。その結果、分析やビジネス支援、データパイプライン・データマネジメントなど、本来注力すべき業務に十分な時間を割けない状況となっていました。

導入後の効果:効率よくデータ抽出が行えるようになった

SQLを記述できないメンバーでもデータを抽出できる環境が整い、自分でデータを取得できるようになりました。

社内データが活用しやすくなった

  • 業界: 医療・ヘルスケア
  • 企業名:株式会社PREVENT

導入前の課題:活用が進まず機能にも限界があった

社内のダッシュボードをLooker Studioで構築していたものの、機能面に限界を感じていました。また、データセットの追加や変更時に運用負荷が高く、保守も困難な状況に。ダッシュボードが属人化しやすく、結果として社内での活用が進みにくい状況にありました。

導入後の効果:社内データ活用の加速

Apache Supersetの導入により、社内DWHと連携したダッシュボード運用が定着しました。直感的な操作性と権限管理機能により、非分析部門でもデータ活用が進みました。さらに、Slack連携による定時配信によってKPI共有が習慣化され、社内の意思決定もデータドリブンな形へ移行しています。

Apache Supersetでできることと注意点

Apache Supersetでできること

  • 既存のSQLデータベースの可視化
    • SQL:データベースを操作するための標準的な言語。
    • すでにあるデータ基盤に接続し、蓄積されたデータをグラフや表として表示します。Superset自体は重い処理をせず、表示に特化した「レイヤー」として動作します。
  • 直感的なグラフ・ダッシュボード作成
    • データの集計から、複数のグラフをまとめたダッシュボードの構築まで、一通りの可視化作業をスムーズに行えます。
  • 自由なデータ探索(Explore機能)
    • 専門的なコードを書かなくても、画面上でフィルタや集計条件を切り替えながら、試行錯誤してデータを分析できます。
  • 外部ファイルの取り込みと分析
    • CSVやExcelファイルをアップロードして、接続先のデータベースに保存・分析することが可能です(データベース側の設定が必要です)。
  • 自動通知とレポート配信
    • 定期的なレポート作成や、特定の数値が条件に達した際のアラートを、メールやSlackに送信できます。
  • 外部ツールとの連携(REST API)
    • REST API:外部のプログラムからSupersetを操作するための窓口。
    • この窓口を通じて、他のシステムと自動で連携させることができます。
  • 設定情報の適切な管理(メタデータDB)
    • メタデータDB:作成したグラフの定義やユーザー情報などを保存する専用のデータベース。
    • PostgreSQLなどの信頼性の高いデータベースを使って、運用に必要な設定情報を安全に保管できます。

Apache Supersetの注意点・向いていないこと

  • データ自体の保管機能は持たない
    • Supersetは「見るための道具」であり、データを貯めておくストレージ(保管庫)としての機能はありません。別途データベースを用意する必要があります。
  • データの「取り込み」用ツールではない
    • インジェクション:外部からデータを取り込んで整理すること。
    • 大量のデータを吸い上げて整理整頓するためのソフトではないため、すでに整っているデータ基盤を活用するのが前提です。
  • 接続できるデータベースの制約
    • SQLAlchemy dialect(ダイアレクト):Pythonが特定のデータベースと会話するための「通訳者」。
    • SQLで操作でき、かつこの「通訳者」が存在するデータベースでないと接続できません。
  • 表示速度は接続先データベースに依存する
    • 重い計算をSupersetが肩代わりしてくれるわけではありません。接続先のデータベースが遅ければ、グラフの表示も遅くなります。
  • 通知機能のセットアップが複雑
    • ヘッドレスブラウザ:画面を表示せずに内部で動くブラウザ。
    • メールやSlackへの配信機能を有効にするには、この専用ブラウザのインストールなど、追加の設定作業が必要です。
  • 本番環境での特定DB(SQLite)利用の非推奨
    • 初期設定で使われるSQLiteは簡易的なものなので、仕事で使う本番環境ではセキュリティや安定性の面から推奨されません。

Apache Supersetの価格

料金プラン

公式サイトに記載がありませんでした。オープンソースのため、基本的には無料で利用が可能です。

無料トライアルの有無

公式サイトに記載がありませんでした。

このメディアでは、業務の見える化を実現する中小企業向けのBIツールをまとめています。
業界別におすすめのツールを紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

Apache Supersetの基本機能

インタラクティブなダッシュボード

Apache Supersetイメージ
※引用元:Apache Superset公式HP
https://superset.apache.org/

インタラクティブなダッシュボード上でデータを探索し、傾向や課題を把握できます。データソースの更新に応じて最新の情報を表示でき、さまざまな角度から分析を行うことが可能です。

SQL Lab機能

カスタムSQLクエリの作成やデータベースメタデータの参照、Jinjaテンプレートを用いた動的処理など、高度なデータ操作ができます。複数のテーブルを結合したクエリも実行でき、データベースの権限設定に基づいた柔軟な分析が可能です。

データセット管理機能

物理データセットと仮想データセットを作成することで、より多様なチャート作成に対応できます。統一されたメトリック定義により、組織全体で一貫したデータ分析を行えます。

Apache Supersetのセキュリティ

ユーザーごとのアクセス制御とロールベースの権限管理に対応しています。データベースレベルでの細かな権限設定ができ、組織のセキュリティポリシーに応じた運用が可能。OAuthによる認証設定に対応しており、既存の認証システムと統合することもできます。

Apache Supersetの操作画面がわかる画像

Apache Supersetイメージ
※引用元:Apache Superset公式HP
https://superset.apache.org/

Apache Supersetの紹介動画

Apache Supersetの紹介動画は、製品トップページから確認できます。

※参照元:Apache Superset 公式HP:(https://superset.apache.org/)
Apache Supersetは
こんな人におすすめ

Apache Supersetは、オープンソースのBIツールを活用したい企業や、多様なデータソースを統合的に管理したい組織に有用です。

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Apache Supersetの構築方法

  • 導入形態:オンプレミス・クラウド
  • 環境構築の代行:公式HPに記載なし
  • 構築後のアフターフォロー:公式HPに記載なし

Apache Supersetと連携できるサービス

  • クラウドデータウェアハウス:Amazon Redshift、Google BigQuery、Snowflake、Databricksなど
  • リレーショナルデータベース:MySQL、PostgreSQL、Oracle、Microsoft SQL Serverなど
  • ビッグデータ処理:Apache Druid、Apache Hive、Apache Spark SQL、Prestoなど
  • その他:Elasticsearch、ClickHouse、Google Sheetsなど

Apache Superset基本情報

会社名 Apache Software Foundation
本社所在地 The Apache Software Foundation, 1000 N West Street, Suite 1200, Wilmington, DE 19801, USA
電話番号 公式HPに記載なし
公式サイトURL https://superset.apache.org/
INDUSTRY SPECIFIC
業界別|
おすすめのBIツール3選

BIツールは70製品近く※1と多くの製品が存在することから、その中で自社にピッタリの製品を見つけるのは難しいもの。
ここでは、分析したいデータの傾向を整理し、業界別におすすめのBIツールを紹介します。

小売・EC向け
クラウドフォーミュラCloud Formula
クラウドフォーミュラ
引用元:Cloud Formula公式HP
https://stkqps2z.lp-essence.com/
小売・EC向けの分析/機能
  • 売上、顧客データ分析
  • 購入チャネル分析
  • RFM(購入日・購入頻度・購入金額)分析
  • バスケット(買い合わせ)分析
小売・ECにおすすめな理由
  • 分析スキルがなくてもデータ準備のみで済むため、迅速な施策実行を実現。小売・ECに必要な分析を自動化。
  • 月額5万円からの利用可能。「売上レポートを見やすくしたい!」といったシンプルな要望でもコスパ良く使えます。
金融向け
モーションボードMotionBoard
モーションボード
MotionBoard公式
https://www.wingarc.com/product/motionboard/features/index.html
金融業向けの分析/機能
  • パレート図、ヒートマップなどの顧客分析
  • 地図機能(競合店・エリア分析)
  • 相続管理ワークフロー
  • 経済産業省への報告資料の自動生成
金融におすすめな理由
  • 情報セキュリティの国際規格ISMSやFISCの認証済み※2。オンプレでの導入可でセキュリティ基準が高いのが特徴です。
  • SFAや他データベースなど異なるソースとも柔軟に連携可能で、営業店の進捗管理などの効率化を図ります。
製造向け
スポットファイアSpotfire
スポットファイア
引用元:Spotfire公式HP
https://www.nttcoms.com/service/TIBCO/products/data-science/
製造業向けの分析/機能
  • 品質管理・不良分析
  • 歩留まり分析
  • 製造コスト分析
  • AIを用いた異常検知
製造におすすめな理由
  • 不良品の発生原因や装置異常をすぐに発見します。エラーを最小限に抑えて生産性を向上
  • AI・機械学習の活用で検査を自動化。人為的なミスやバラつきを防ぎ、品質判断の安定化を強化します。

※1 2025年1月編集チーム調べ

※2 参照元:MotionBoard公式HP(https://corp.wingarc.com/security_governance/certification.html)